第1329回:痛風を予防するにはビールを避ける?
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
前回、食事をとった結果、できる尿酸は多くても全体の30%程度と言われており、残りの70%は自分の体が作り出すということをお知らせしました。
30%を減らすより、残りの70%をコントロールする方が効果的!
ですから、体の中で作り過ぎ、溜まった尿酸を体の外へ出しにくくしている生活を改善すれば良いのです!
では、尿酸が体の外に出て行きにくい状態とはどのような状態でしょう?
それは、、、
1.アルコール
2.激しい運動
3.ストレス
4.肥満
これらがあると、尿酸が体に出て行きにくい、つまり体に溜まりやすい状態となります。
では、まずアルコール。
これは、ビールを皆さん思い浮かべると思います。
『ビールにはプリン体が入っているから。私はプリン体ゼロのビールで対策しています!』
このよう方が多いと思います。
しかし、ここで一つの事実を。
ビールで尿酸の値が上昇する主な原因は、プリン体ではありません!
実は、アルコール自体が尿酸が体の外に出るのを妨害することが主な原因です。
ということは、全てのアルコールが尿酸の値を上昇させてしまいます。
ビールのプリン体は尿酸の上昇に対しては、味付け程度でしかないのです。
しかも、アルコールは体の中で尿酸を作り出すことを促します。つまり、たくさん作って体に溜め込むということから、アルコール自体が尿酸からみると良くないものです。
では、どの程度なら飲んで大丈夫なのか?
あるデータによると、ビールであれば大瓶1本、日本酒なら一合を超えると明らかに尿酸の上昇が認められています。ビールだけではなく、お酒は全てホドホドですね。
そして、次に、激しい運動。
運動がなぜ悪いのか?
ここでのポイントは『激しい』というところ。
激しい運動とは、つまり、無酸素運動。
そのような運動では『乳酸が溜まる』わけです。
乳酸の量が体の中で増えると、尿酸が体の外に出て行きにくくなるのです。
つまりは、適度な運動が良い訳で、ウォーキングなどの有酸素運動が効果的と考えられています。
そして、肥満とストレスも尿酸が体の外に出るのを妨害します。
ストレスのない生活、肥満の予防は全ての病気予防に通じますね。
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