第1432回:車乗っていて突然死、、、、よくニュースで聞きますね。
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
時々ニュースでも聞く病名の『大動脈解離』
突然死の原因としてこの病名を聞くことが多いと思います。
でも一体どんな病気かご存知ですか?
そして、何がそんなに恐ろしいのでしょう?
『大動脈解離とは?』
本来、心臓から出る人間の一番太い血管、つまり幹線道路である『大動脈』は3層構造でできています。これを、内側から内膜・中膜・外膜と言います。
そして、なんらかの原因により内膜に傷がつき、そこから強い血圧によって中膜まで亀裂が入り、一気に中膜内をえぐるように上下に切れ込みが入ります。
つまり壁の中が避けていくわけです(解離と言います)。
痛そうですね。。。
これを大動脈解離と言います。
『原因には何があるの?』
主に動脈硬化が原因です。
動脈硬化を起こす生活習慣病である高血圧や糖尿病、脂質異常、喫煙などは全て原因となります。
特に高血圧は大きなリスクファクターとなります。
高血圧による血管の動脈硬化とそれに伴う内膜の損傷に加え、高血圧による強い圧力によって裂けやすくなるわけです。
そのほかにも、遺伝的に血管が弱いという方もいて、若くして大動脈解離を起こす方もいます。マルファン症候群が代表的なものです。
『大動脈解離の症状と合併症』
大きな血管が裂けることにより、突然の胸部の痛み及び背部の痛みが襲ってくることが多いです。
痛みは非常に強く耐え難いものであることがほとんどです。
まさに引き裂かれるような痛みだと表現する方もいます。
しかも、その痛みも、解離が進行してどんどん裂けていくと、その方向に痛みも移動していくという特徴があります(背中を上から下に痛みが移動するなど)。
また、大動脈解離は、突然死を来すことが多く、これは解離による合併症に伴い起こるものです。
『どのような検査を行う?』
大動脈解離を疑った場合にすべき検査は、まず造影剤を用いたCT検査です。
これにより、どこがどのように解離し、どのような合併症(臓器障害など)があるのかを把握でき、治療法の決定につながります。
また、臓器障害が疑われるのであれば、その臓器障害の程度を判定するために、例えば心臓であれば心臓超音波検査、脳であればCTやMRI検査なども同時に行われることがあります。
恐ろしさが伝わりましたか?
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