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第1500回:高齢者肺炎球菌ワクチンのお知らせ

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第1500回:高齢者肺炎球菌ワクチンのお知らせ

こんにちは。

船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』副院長の岡本です。

 

赴任して即1500回の記念回でお祝いしたいところですが、すいません、まじめな話です。

2026年4月1日より、高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種がプレベナー20というワクチンに変更となる事について、こちらの場を借りてお伝えしていきます。

肺炎球菌は市中肺炎(日常生活内で発症する肺炎)において最も多く見られる原因微生物で、これまでもワクチンの接種は行われていました。この話をすると『肺炎球菌ワクチンならもう受けたことがある』『5年したらまた注射するとかじゃなかった?そろそろまた注射する頃だったかも?』と思い浮かぶ人もいるかもしれません。以前の経過も混ざって混乱する方もでるかもしれないので、くどいですが順を追って説明していきます。

●今回定期接種の対象となる方・・・

・満65歳の方

・60-64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害を持ち、いずれかで身体障碍者手帳1級を所持している方→心臓で言えば、ペースメーカー植え込み治療をして間もない方や心臓弁置換という手術をした方が該当します。

定期接種とは、予防接種法で対象者や期間が決められている接種で、全額もしくは一部が公費負担のあるもの。対して任意接種は希望者が任意で行う接種で自己負担となります。

 

高齢者肺炎球菌定期接種ワクチンの変遷・・・

・ニューモバックスNP:多糖体(ポリサッカライド)ワクチン

2014年10月から65歳以上の高齢者肺炎球菌の定期接種ワクチンとなり、その後一時的に対象者を5年間経過措置(70歳、75歳、80歳、、、と5歳毎に加える)など広げるなどして、2026年3月31日までの役目を果たしました。

ニューモバックスNPは莢膜多糖体(細菌の表面を覆う莢膜と呼ばれる膜の主成分)からなるワクチンで莢膜に対して主にIgG抗体(特異抗体)応答が認められますが、持続性に難があり、約5年で免疫が低下してしまう欠点がありました。このため5年ごとの打ち直しが推奨されており、これまでに5年おきに複数回予防接種を経験された方もいらしたのです。

 

プレベナー20:結合型(コンジュゲート)ワクチン

2026年4月1日より高齢者肺炎球菌定期接種ワクチンとなりました。

プレベナー20は莢膜多糖体に無毒性変異ジフテリア蛋白(キャリア蛋白)を結合させたワクチンで、大きな特徴としてはメモリーB細胞の応答を介して血清特異型IgG抗体が産生誘導されます。メモリーB細胞は長期の免疫維持を可免疫記憶と呼ばれます)にするため、後々の肺炎球菌感染時にも反応して抗体産生を担ってくれます。

難しい話を並べましたが、プレベナー20に変更となっての大きな利点としては、

予防効果が長期間持続される仕組みであるため、追加接種不要(1回の接種で十分)という点です(肺炎球菌にも様々な型が存在しますが、プレベナー20は日本でも問題になりやすい20種類の型に対応しており、予防範囲はこれまでと劣らないと言われます)。

 

特に、当院で標榜している循環器(心臓病)疾患および糖尿病を基礎疾患としてお持ちの方は肺炎そのものに罹りやすく、かつ、重症化しやすいため、予防の一助として是非ご相談ください。

 

長くなってしまったので、制度の変更に伴って出てくる疑問点について、次回に説明を加えさせていただきます。

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