第3回:血圧を上げない生活習慣
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
高血圧と診断されて、いきなり薬を飲み始めるのはよほど重症でない限りは大きな間違いです。
高血圧治療のガイドラインに沿って最重症であれば薬をすぐに開始すべき場合もありますが、多くの方はその前にすべきことがあります。
では、何をすべきか?
そうです! 生活習慣の改善です!
実際、今まで診察させていただいた多くの方の中にも、生活習慣の改善のみで血圧をコントロールできるようになった方は少なくありません。
また、すでに飲んでいた薬を減らせたり、なくせたりということができるようになった方もたくさんいます。
薬は少ない方がいい。
そのためには、生活習慣を見直すことが重要です!
生活習慣改善は主に食生活と運動が大きな柱となります。
そこでまずは食生活です。
高血圧に関連するものはたくさんあります。
1.ナトリウム(いわゆる塩分)
2.カリウム
3.マグネシウム
4.カルシウム
5.食物繊維
6.EPA
7.コエンザイムQ10
などなど。
その他にも色々ありますが、今回は特に塩分についてみてみます。
高血圧と言えば、塩分を制限!
これは、多くの方がご存知のことと思います。
では、皆さん塩分制限は出来ていますか?
日本人の一日とる塩分量は国民健康栄養調査によると1970年代には14g程度でしたが、ここ最近は10g程度で推移しています。
ということは、日本人は昔に比べて減塩が出来ているということでしょうか?
これがそうでもなさそうなのです。
というのも、この調査は、何を食べたか?、その量など逐一記録することにより塩分量を計算しています。
非常に面倒で、健康志向の人しか最近は参加しないとも言われています。その上、記録漏れもあります。
つまり、正確ではない可能性が高いのです。
見かけ上の減塩となっていないか?と疑うのは当然とは思いませんか?
というわけで、もっと正確にその人の一日とる塩分量を測る方法はないかと検索すると、一日出た全ての尿を貯めて、その尿に含まれる塩分から、一日の塩分量を計算するという方法がありました。これは、現在のところ最も正確に一日とった塩分量を測定できるとされています。
その方法による研究を調べると、1980年代から現在まで、30年間ずっと日本人の一日塩分量は13g程度で全く変化していませんでした。
しかも、他の研究では、近年のダイエット指向や便利な生活の広がり等により、日本人の一日とるカロリーは減っているという現実もあります。
一日のカロリーは減っているのに、塩分量は横ばいということは、ここ最近、日本人は全く減塩が出来ていないということになります。
健康志向で、減塩が浸透していると私たちは勘違いしているのかもしれません。
次回は、減塩を達成するためのちょっとしたコツや具体的な推奨される塩分量、最初にお伝えした塩分以外の栄養などについてお伝えできればと思います。
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