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運動しても体重減らないからやらない

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運動しても体重減らないからやらない

こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。 
 


「運動しても体重減らないよ、だからなんだかやる気が起きないよ」

 

先日、そんな話で診察中に盛り上がりました。

 

でも、その方はしっかり運動しています。

 

体重が減るということは、確かに目に見える効果として患者さんには受け入れやすく、

だからこそ、体重が減らないとモチベーションが続かないということも理解できます。

 

でも、

適切な運動をすれば、たとえ体重が減らなくても体にはいいのですよ」と私は外来でお伝えしています。

 

それは、コクランレビューで示されている以下のような根拠に基づくものです。

このブログでも何度か出てきている、コクランレビューとは、治療と予防に関する医療情報を定期的に吟味し世界中の人に伝えるために活動している組織で、常に質の高いエビデンスを提供しています。

 

それによると、、、、

 

2型糖尿病において運動の効果を評価する」というものがあります。
まず、糖尿病の人において、運動をする場合と運動をしない場合を比較している377人を対象とした合計14件の質の高い研究を探し出しました。多くの研究はその観察期間が1年以内ながらも、運動をした場合は、明らかに糖尿病の指標であるHbA1cが0.6%も低下しているのです。つまり、統計上もはっきりと運動により血糖のコントロールが改善するという事が示されています。

ここまでは、これまでも同じような内容もあり、納得ですね。

 

そして、ここからが本題。

運動により糖尿病は明らかに改善しているにも関わらず、実は運動した群としない群の間で、なんとなんと、体重などの『体格指標』に差が認められなかったのです。

 

だから、体重が減らなくても、良いのです。

 

体格が変動しなかった理由としては、14件ある研究のうちの1件でおそらく運動により除脂肪組織量(筋肉)が増えたためであろうと分析しています。というのも、運動によって内臓脂肪が減り、さらに皮下脂肪も減っていたのです。

 

そうなんです。

運動により、見た目(体重)は変わらないかもしれません。

でも、あなたの体の中は大きく変わっています。

そして、それはあなたの健やかな毎日を支えているのですね。

 

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