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第279回:糖質と脳

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第279回:糖質と脳

こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。

 


これまで、血糖値が「満腹中枢」と「空腹中枢」を刺激して食行動を調節する代表格であると言ってきました。

 

でも、血糖値ってそんなに大事なのでしょうか?

 

大昔から、人は糖質を取ることができるチャンスは少なかったはずです。

あるデータによると、大昔の人は、食事に占める糖質のエネルギー比率は20%前後ではなかったのかとも言われています。

現代人は60%を超えることが当たり前の食生活です。

 

現代人からすれば、食事に占める糖質の量が多くなってしまっていますから、血糖値を中心に話を進めるのもわかります。

でも、この脳の仕組みができたのは大昔です。

 

滅多にたくさん食べることができない糖質をとった結果上昇する血糖値が、人の食行動をコントロールする重要な物質であるというのはなかなか理解に苦しみます。

 

そもそも、血糖値は130ぐらいになれば、満腹中枢を刺激して活性化するようです。

しかも、それ以上の血糖値になれば、上がれば上がるほど満腹中枢を強く刺激して食行動を抑えるのだそうです。

血糖値130といえば、それほど糖質を摂らなくても達成できる値でもあります。

 

ということは、糖質をたくさん摂る前から「もう糖質摂らなくていいよ」と脳は信号を出しているのです。

これは、「その糖質、もう今はいらないから次の食事のために保存しておいて!」と脳が言っているということではないでしょうか?

これなら理解ができます。

昔から貴重であった糖質は、そこまで摂らなくていいように脳が調節しようとしていたのでしょうね。

 

でも、その脳を持つ現代の私たちはそれでも糖質を取り過ぎてしまう。。。

なんだか矛盾しているように感じます。

どうしてなんだ?

 

次回は、その理由を考えていきましょう。

そして、それを理解すれば、あなたが糖質を取りすぎて太る理由も見えてきます。

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