第811回:下の血圧が高い❷
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こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
若い人に多いのが、上の血圧はコントロールいいのに下の血圧が高いというもの。
結構悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
年を経るにつれて血管は固くなり、その結果下の血圧は下がります。
でも若い人はまだ血管の弾力性があり、下の血圧が高い人が多いのです。
高血圧のガイドラインでは一般に下の血圧は80以下を目標とされています。
では、上の血圧は問題ないのに下の血圧が80より上だと病気が増えてしまうのでしょうか?
以前、ある研究が報告されました。
ある時点で下の血圧が80の人と90の人でその後の心臓や血管の病気のリスクについてどうなったかを調べたものです。
その結果、下の血圧が80と90の人たちで心臓や血管の病気のリスクは変わりはなかったというものでした。
「なんだ、、、、下の血圧はどうでもいいのか」って思いますよね。
でもこの研究は「ある時点で」の血圧しか見ていません。「その後」の血圧は考慮していません。
つまり、「その後」に血圧が良くなったり悪くなっているかもしれません。
ですから一概に下の血圧は無視していいとは言えませんが、、、、
やはり上の血圧がコントロール良好なところに、下の血圧を下げるためにむやみやたらに血圧の薬を増やすのは良くないし、適切な運動をしつつ塩分などの生活習慣の改善を行い、その中でふらつき等の上の血圧が下がることによる症状が出ないかを慎重に見ながら、ある程度下の血圧が高いのは許容(妥協?)するのが現実的なのかもしれません。
よく主治医と話しながら着地点を決めていくのが重要です。
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