第866回:回復期血漿がアメリカで緊急承認されました
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こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
先日、日本でも大きく報道されました。
「アメリカにおいて新型コロナに対する回復期血漿療法が緊急承認された」と。
なんだか難しそうな言葉ですね、、、「回復期血漿」。
そもそも回復期血漿とは何でしょう?
簡単に言うと血漿とは血液の中の液体の部分です。
血液の中には酸素を運ぶ赤血球や細菌やウイルスと戦う白血球などがあります。
これらを除いた液体の部分を血漿と言います。
およそ血液の55%はこの血漿です。
そして回復期とはつまり新型コロナから回復したということ。
ではその回復期血漿には何が含まれていることが期待できるのでしょう?
それは「新型コロナに対する抗体」。
新型コロナが体の中に入ってきたときにそれを認識し退治してくれるものです。
つまり新型コロナに感染してしまった人にこの「回復期血漿」を使用することにより、投与された人が新型コロナと戦う助けになることが期待できるわけです。
この回復期血漿を用いた治療は1900年初めのインフルエンザの世界的なパンデミックの時も行われました。
アメリカでは現在この治療が緊急承認され入院している方に使うことができるそうです。
しかし、この治療はまだ完全に有効性が認められたものではないということは知っておかなくてはなりません。
これまでの研究では、発症した早めの段階でこの治療を受けた人に最も効果があると考えられているようです。
現在、世界中でこの回復期血漿療法を用いた研究が進行中です。
さらなる注視が必要です。
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