糖質制限と倹約遺伝子❸
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
昨日は、倹約遺伝子がどのようなものかお話ししました。
今日は、具体的にある一つの倹約遺伝子を紹介します。
それが、、、
「β3アドレナリン受容体遺伝子」
です。
どういうものかと言うと、、、
β3アドレナリン受容体は、脂肪を蓄積する白色脂肪細胞と脂肪の燃焼を担当する褐色脂肪細胞に各々あり、本来であれば、ノルアドレナリンという物質が、まず白色脂肪細胞のβ3アドレナリン受容体に結合し、脂肪を分解、その結果得られた遊離脂肪酸は血液を通して褐色脂肪細胞まで移動します。
そして、そこにあるβ3アドレナリン受容体にノルアドレナリンが結合することで先ほどの遊離脂肪酸をもとにエネルギー産生が行われるということものです。
つまり、この遺伝子がしっかり働くことにより本来であれば脂肪燃焼に働くわけです。
しかし、特に日本人のなんと3人に一人はこの遺伝子に変異があります。
つまり、うまく働かないのです。
その結果、脂肪燃焼がうまくいきません。
これにより、変異がない人と比べて基礎代謝が一日あたり200kcalも低下するというのです。
これはかなり大きな数字です。
200kcalは約1時間弱のウォーキングに当たります。
これだけのエネルギーを消費できないとなれば、単純計算で1年に10kgも太りやすということになります。
そして、このような人はリンゴ型の体型となることが知られており、内臓脂肪がたまりやすいのです。
つまり、内臓脂肪はその蓄積が生活習慣病を起こすことがわかっていますので、日本人はやはり、食に一層の注意が必要ですね。
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