糖質制限を否定する研究?
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
昨日、糖質制限を肯定する研究を否定してしまいました。。。
では、今日は、糖質制限を否定する研究について考えてみましょう。
代表的な論文としては、、、
「Low-Carbohydrate Diets and All-Cause Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies」というのがあります。
複数のこれまでの研究を統合し、一つの疑問に対して答えを出そうとしています。
そしてその中で、結論としては、、、
「低炭水化物では死亡率が上昇することが考えられる」
としています。
でも、これもちょっと待って。
複数の論文を統合している中で、必ず気をつけないといけないことの一つは、各々の論文の「異質性」です。
なんだか難しい言葉ですが、つまりは各々の論文の「バラツキ」です。
各々の論文同士、結果に多少のバラツキはあるのは当然です。
しかし、そのバラツキが大きすぎれば、それらを統合して一つの答えを導き出すということには無理があるのです。
そして、この論文における結果では、、、
確かに赤い四角がみんな右に寄っており、低炭水化物で死亡率が増えているようですが、注目すべきは赤い丸で囲んだ数字です。これが、いわゆる論文同士の「異質性」、つまり「バラツキ」を表す指標の一つで、50%を超えると、「バラツキが大きい」とされています。
ですから、この論文では、「各々の論文のバラツキが大きい」と言えるのであり、結果として「低炭水化物で死亡率が上がる」と強く結論づけることはできないと思われます。
というわけで、残念ながら、糖質制限は死亡率が上がるとも言えないですね。
糖質制限するか、しないか、、、
みなさんどう思いますか?
昨日のブログと合わせて考えると、
やはり、自分に見合った糖質量を知り、その上で食生活を実践するのが一番と思います。
だからこそ「テキトー(適糖)生活」です。
すいません、昨日からしつこいですね。
でも、以前も言いましたが、毎日血圧を測り、健康管理する時代です。
自分の食生活とその時の血糖値を把握し、自分に見合った糖質を知ることが一番です。
どのくらいの糖質量がいいのか?
そんなことは、一律に言えることではないのでしょう。
自分に見合った糖質量は簡単に知ることができます。
当院でもみなさん実践しています。
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