血糖クイズの答え
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
昨日の血糖クイズの答えです。
まずはクイズのおさらい。
以下のうち、プリンを食べた後に、一番血糖値が上がらなかったのはどの日でしょう?
なお、血糖測定は、フリースタイルリブレ と呼ばれるこちらの機器を用いました。
こちらの左の500円玉大のセンサーを二の腕の裏に装着することにより、24時間持続的に血糖を測定することが可能となります。
では、結果です。
まず、怪しすぎる3番から。
この日、この方はお仕事が忙しく、19時ごろプリンだけ食べて済ましてしまっていました。
その結果、、、、
こちらのように、プリンを食べた直後の19時ごろから急激に血糖値が上昇。
なんと、200近くまで上昇しております。
これは、立派な食後高血糖。
びっくりして、その後この方は食生活を変えていくことを決意しました。
間食をやめ、糖質(炭水化物)を少しセーブしてみますとのことでした(極端な糖質ゼロはしないで)。
そして、次に数日後の2番の場合。
18時半ごろにアヒージョとアボカドマグロとイカの刺身に麦茶を夕食に食しました。
確かに、糖質は抑えております。
でも、プリンはやめられずに、食後1時間の20時あたりでパクパク。
でもこちらを見てください。
21時ちょっと前に血糖値は確かに上がってはいるものの、160程度まで。
先ほどとは雲泥の差です。
結果的には、プリンだけよりも食べている量は多いため、もちろんカロリーはたくさん取っています。しかし、血糖値はそこまで上がりません。
これは、プリンという糖質を取る前にアヒージョなどで脂質とたんぱく質をしっかり摂取していたことが大きいと考えられます。
脂質とタンパク質も血糖の吸収を穏やかにするとされていますからね。
そして、最後に1番(勘の良い方ならもう答えはお分かりでしょう)。
もつ鍋と白ワインを18時半ごろから食べています。
そして、また大好きなプリンを20時ごろにパクパク。
すると、、、、
こちらを見てください。
確かにもつ鍋を食べ始め、19時過ぎに若干血糖は上がるものの、やはりそこまではいかず。
さらに、その後プリンを食べても、21時付近でちょっと血糖が上がる程度で済んでいます。
すごいです。
これは、もつ肉の脂質やタンパク質だけではなく、2番目には少なかったキャベツやニラなどの大量の食物繊維とワインによる少量のアルコールが影響していると思われます。
食物繊維は、糖質の吸収を穏やかにする代表格でもあり、アルコールにも(大量摂取はいけませんが)そのような効果があるとされています。
これを考えると、どのようなものをどのようなタイミングでどれだけ食べるかということにより、その人の血糖をコントロールすることが可能であるということが分かります。
今回、2番と3番ではともに「お腹いっぱい食べた」とこの方はおっしゃってました。
これなら我慢せずにストレスなく血糖をコントロールしつつ毎日の食生活を楽しむことができます。
これにより継続可能な習慣となり、将来の健康につながると思います。
今回の内容は、協力していただいた方の承諾の上ブログに書かせていただきました。
さらに、全ての皆様に今回のことが当てはまるとまでは言えないことも承知しています。
そして、糖質制限にはいまだに賛否両論あるのも確かであり、これについても今後こちらのブログで皆さんと共有していければと思ってます。
今回は、一つの結果として楽しんでもらえればと思います。
これからは、血圧だけでなく血糖もコントロールを普段から意識する時代です。
数年後には血圧計だけでなく、一家に一台「血糖測定器」の時代がくるかもしれません。
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