第210回:基礎と追加による二時間ドラマ
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こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
昨日は血糖の上昇が始まったところで終了しましたね。
そして、食事が腸に入っていく刺激およびこの血糖値の上昇に反応して、インスリンホルモンが分泌されるのでしたね。
本来、お腹が空いている空腹時にもインスリンは膵臓から少量分泌されています。
これを「基礎分泌」と言います。
この基礎分泌は非常に大切で、インスリンとは逆に血糖値を上げる作用のある複数のホルモンとバランスを取り、血糖値を丁度良いところで維持するために働き、よって我々の生命維持に欠かせないものとなっているのです。
そして、最初に言っていたように食事をすることにより血糖値が上昇すると、この基礎分泌からさらにインスリンの分泌が増加します。
これを「追加分泌」と言います。
追加でさらに分泌するから「追加分泌」。
追加分泌は、血糖値の上昇直後に起こる「第1相」とその後に起こる「第2相」があるのです。
第1相は膵臓のβ細胞内に蓄積(備蓄)されていたインスリンが放出されるというもので、これにより食後による急激な血糖の上昇を抑えようとします。
急な血糖上昇を、備蓄していたインスリンを一斉放出で対応というわけです。
そして、それでも血糖値を低下させるのに足りない分は膵臓のβ細胞がその場で生産して分泌してくれます。これを「第2相」と言います。
足りないからその場しのぎで一生懸命製造するというわけですね。
これらのインスリンの働きにより、血中に放出された血糖は筋肉などの各種臓器へそのエネルギー源として取り込まれ、エネルギーに変化していきます。
特に筋肉においては、肝臓同様、エネルギー源として取り込んだ血糖をグリコーゲンというものに変化をさせ貯蓄することができます。
おおよそ食後2時間でこれらの変化がおきます。
そして、2時間後には無事、血糖値は食事前の値に戻ります。
よかったよかった。
あれ?
でも、この先どうなるの?
明日からはそんなお話です。
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