第543回:糖質制限中でもタンパク質を安心して摂るために
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こんにちは。船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
腎臓が悪い方は、タンパク質を制限するように言われます。
昨日のブログでもお話しした通りです。
しかし、糖質を制限すると自然とタンパク質の量が増えます。
ということは、糖質制限は腎臓が悪い方には向かないということでしょうか?
タンパク質は人にとってとても大切な栄養素です。
タンパク質の不足は、サルコペニアやフレイルといった病態を引き起こします。
サルコペニアとは、加齢に伴い生じる骨格筋の量の低下と筋力の低下のことです。そしてフレイルとは、高齢者が筋力が低下したり活動が低下している虚弱な状態のことを言います。
つまり、タンパク質不足では人は将来動けなくなってしまうわけです。
ですから、腎臓が悪い方はタンパク質を制限するように言われますから、将来のサルコペニアやフレイルの危険があるのです。
これは大変です。
糖質制限をするどころの話ではありません。
でも安心してください。
昨日もお話ししたとおり、最近腎臓が悪い人に対するタンパク質を摂取することについての報告がありました。
日本糖尿病合併症学会という学会で報告されたものですが、、、
「どうやらタンパク質の一つの成分(アミノ酸)であるメチオニンが悪さをしているらしい」というもの。
ですから、現時点のこのような研究から、メチオニンが少ないタンパク質なら許容できる可能性があるのです。
メチオニンといえば、牛肉や豚肉、鶏肉などの動物性タンパク質に多いのが特徴です。
ですから、植物性タンパク質を積極的に選択すればいいわけですね。
そして、これはなにも腎臓が悪い人に当てはまることではないでしょう。
腎臓に悪さをする可能性があることは、たとえ腎臓が健常な人でも避けるべきです。
腎臓が悪くても悪くなくても動物性タンパク質ばかりを食べることはよくないですね。
そして、腎臓が悪い人でも動物性タンパク質ではなく、植物性タンパク質を意識した糖質制限が可能なのかもしれません。
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