睡眠時無呼吸治療で起こる嫌なこと知ってますか?
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
睡眠時無呼吸症候群において、ある程度重症と判断された方はCPAP療法というものを行います。
これは、「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字をとって、「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」と呼ばれるものです。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効な治療法として現在では日本国内で最も普及しています。
CPAP療法は、寝ている間に無呼吸・低呼吸になってしまうのを防ぐため、装置からホースと鼻に装着したマスクを介して気道に空気を送り続け、常に圧をかけて気道を開存させておくというものです。
これにより、無呼吸・低呼吸の改善が得られ、睡眠時無呼吸症候群による症状や合併症を軽減することができます。
しかし、この治療、いいことばかりではないのです!
導入されている方、このような説明を主治医からお聞きになったことはありますか?
なんと、
『CPAP療法を行なって睡眠時無呼吸症候群の治療を行うと太るというデータがある』
ということです。
これは、導入する方には伝えるべき、大きな問題ですね。
せっかく、睡眠時無呼吸の治療を行って様々なリスクを減らしても、太ってしまっては生活習慣病のリスクも増える可能性がありますから。
では、なぜ太るのでしょう?
京都大学の研究グループの論文によると、交感神経の活動低下などによって CPAP療法後に基礎代謝が約5%低下していることが確認できたとのこと。
基礎代謝の低下によるエネルギー消費量の低下が体重増加の背景にあるとのことです。
つまりは、CPAP治療により体が楽になった分だけ余分なエネルギーを消費する必要がなくなったということのようです。
そして、論文の中では、体重が増加した人と増加していない人の食行動を観察しており、やはり、食生活をしっかり管理できている人は、CPAP療法後も体重増加はしないで済んでいるようです。
ですから、我々は、CPAP療法を患者さんに導入するときにはこの事実をしっかりお伝えする必要があります。
そして、CPAP療法の恩恵を多くの方が適切に受けられることを望みます。
ちなみに、タバコをやめて太るというのは有名ですね。
原因としては、ニコチンをやめることにより食欲が増すだけでなく、こちらも基礎代謝の5~10%の低下があると言われています。
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