第1332回:いびきは放って置くと大変なことになるかもしれません
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
みなさん、いびきはかきますか?
そのいびき、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなり、それによってさまざまな日常生活に障害を引き起こす病気です。
医学的には、睡眠中に10秒以上気道の空気の流れが止まった状態を無呼吸としており、一般的にその重症度はAHI(Apnea Hypopnea Index無呼吸低呼吸指数)と言われる指標で示します。
これは10秒以上の無呼吸・低呼吸(呼吸が浅く・弱くなる状態)が1時間当たりに発生する回数を意味しており、このAHIが5回以上認められ、日中のねむけ等の無呼吸に伴う症状がある場合にSASと診断されます。
では、SASの症状にはどのようなものがあるのでしょうか?
代表的な症状としてはいびきがあります。
SASを心配し受診される方の多くはご家族やパートナーに睡眠時のいびきを指摘され来院されます。
そのほか、日中の眠気、熟睡感がない、頭重感や倦怠感・疲労感、何度もトイレに起きる、寝汗をかく・寝相が悪い、集中力や記憶力の低下が主な症状となります。
そして、さらに恐ろしいことに、、、
SASは寝ている間の血中の酸素の低下や途中で起きてしまうことにより十分な睡眠が取れないことなどにより多くの生活習慣病とそれに伴う合併症を引き起こす事が明らかになってきています。
特に心臓血管疾患においては多くの研究結果が出ており、これまでの報告から高血圧は2.4倍、コレステロール異常は3.2倍、糖尿病は1.2倍、夜間の心臓突然死は2.6倍、脳卒中は2倍もリスクが高くなるとされています。
また、SASは前述のように日中の眠気や集中力の低下を引き起こすため、交通事故を起こす頻度が2.5倍になるという報告もあり、さらに重症になればなるほどそのリスクが高くなるとも報告されています。
このような生活習慣病とそれに伴う合併症のリスクを軽減するためにも睡眠時無呼吸症候群を少しでも疑った場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断を行い、必要であれば治療を行うことがとても大切となりますね。
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