いちかわクリニック

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BNPは経過観察の大きな武器

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BNPは経過観察の大きな武器

こんにちは。

船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。

 


心不全を起こした患者さん、これまでたくさん診察させていただきました。

そして、そのほとんどの方が問題なく日常生活をできているのは、患者さん一人一人の毎日の良い生活習慣のおかげだと思っています。

 

そのような方を少しでも手助けできるように毎日の診療を行っているのですが、

その際に、大きな武器となるものがあります。

 

それが、BNPです。

 

BNPは、心臓の壁が引き伸ばされることによって生成され分泌されるもので、結果的に採血でその値が上昇します。

つまり、心不全の状態が悪化すると、心臓は風船のように膨らみますので、それに応じて心臓の壁が引き伸ばされ、BNPが上昇するのです。

ですから、心不全の重症度合いに応じてBNPが上昇するわけです。

 

これを、心不全管理に用いることができないかと、様々な研究がなされました。

有名なものとしては、STARS-BNP Multicenter Studyがあります。

この研究は、BNPの値を指標としBNPの値をある一定以下とし維持する治療をするグループと、BNPを測定することなく、通常の心不全ガイドラインに沿った治療をするグループとに分けて経過を見たものです。

もちろんある程度慢性の心不全患者さんを対象としており、一年以上経過を見ました。

結果的、BNPを見て治療をしたグループで、心不全に関連する死亡は少なく、心不全による入院も明らかに減少しました。

このような様々な研究から、心不全の管理においてBNPの利用は今や欠かせないものとなっています。

そして、これは、一回の計測ではなく、ある程度の期間をおいて継時的な変化を確認することがとても大切な検査です。

心不全で通院されているみなさん、BNPの重要性をわかっていただけたでしょうか?

ご自身のBNPの変化を一度確認してみてください。

 

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