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アニキにやられた!

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アニキにやられた!

こんにちは。

船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。

 


以前、私の友人からある連絡がきました。

『アニキにやられた。。。』

別に怖い人ではありません。

その人が言うアニキとはアニサキスのこと。

今ではすっかり有名となったアニサキス。

生の魚を食べると感染することのある寄生虫です。

アニサキスは、胃に入ると胃の壁に潜り込むことにより猛烈な激痛を起こします。

内視鏡(胃カメラ)でとってあげれば良いのですが、かなりの激痛でのたうちまわるほど。

私の友人は、アニサキスで苦しんでいたということです。

 

その時、私はある一つの論文を思い出しました。

Iwata K, et al. Is the quality of sushi ruined by freezing raw fish and squid? A randomized double-blind trial with sensory evaluation using discrimination testing. Clin Infect Dis. 2015 May 1; 60(9): e43–e48.

内容は以下の通り。

 

お寿司は、生魚を主に使うためアニサキスの原因となる。

しかし、アニサキスは冷凍すれば死滅する。

でも、日本では冷凍するとお寿司の味が落ちてしまうと信じられている。

本当に味は落ちるのか?

 

そこで、アニサキスのよく棲みつくサバとイカを用いて冷凍ネタのお寿司と非冷凍ネタのお寿司を食べてもらい、どちらの味が優れているかを質問し答えてもらいました。

神戸大学の学生と研修医40人を集めておこなわれたそうです。

冷凍ネタは1週間前に大阪の市場で購入、-40℃で凍らせていたものを前日に解凍して使用。
非冷凍ネタは2日前に同じ市場で購入、冷蔵庫に入れておいて使用。

お寿司の味をしっかり吟味するため、飲み物はミネラルウォーターのみとし、醤油等は禁止、塩のみで食べてもらったとのこと。

 

結果、サバについては非冷凍が美味しいと言った人が42.5%、冷凍が美味しいと言った人が49.2%、二つとも同じと言った人が8.3%で、差はなく、イカにおいても、非冷凍が美味しいと言った人が48.3%、冷凍が美味しいと言った人が35.0%、二つとも同じと言った人が16.7%で、こちらも差はなかったとのこと。

つまり、統計学的には、冷凍でも非冷凍でも味に変わりはないという結果だったようです。

そうであるなら、アニサキスの可能性を減らすためにも冷凍してからの方が良いのではないかということでした。

確かにこの結果からはそうとも言えますね。

冷凍技術の進歩により、近い将来冷凍寿司が一般化するのでしょうか?

 

ちなみに、アニサキスは−20℃で48時間以上冷凍すると死滅します。

この論文で一つ思ったのは、学生や研修医って、、、対象者が若くないか?

味の違いがわかるのでしょうか?

今の若い人は舌が肥えているのでしょうね。

少なくとも私が学生の時は、腐っていない限りは何を食べても美味しかったし、エリンギと松茸の違いも食べただけではわかりませんでしたが。。。

でも、面白い論文ですね。

 

 

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