第1385回:弁を知る
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こんにちは。
船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。
『弁膜症ってなんでしょう?』
心臓は、その構造上4つの部屋から成り立ちます。
各々、右心房・右心室・左心房・左心室と名付けられています。
そして、その中を血液が流れるのですが、その流れ方は必ず一方向に流れるようになっています。
これにより全身から戻ってきた血液を4つの部屋に順番に回し、その途中で肺での酸素と二酸化炭素の交換を済まし、全身に送りだすポンプ作用を発揮しているのです。
そして、各々の部屋では次の場所へ血液を送り出したら当然送り出した血液が戻ってきては困ります。
このために、全ての部屋の出口には、一方向弁がついていて、閉じたら逆流しないような機構が備わっているのです。
これを心臓弁といい、この弁がうまく機能しない病気が弁膜症となります。
『弁膜症にはどのようなものがあるの?』
心臓弁は心臓のお部屋が4つあるので、その出口に一つずつ、合計4つあります。
各々は、名前がついています。
【心臓の弁】
そして血液の流れ方も含めて図解すると以下のようになります。
つまり、全身から戻ってきた血液は、まず右心房に入り、その後三尖弁を通り右心室へ。
その後、右心室から肺動脈弁を通り肺へ行き、酸素・二酸化炭素交換をします。
そして、綺麗になった血液が、左心房に戻り、僧帽弁を通り左心室へ。
最後に左心室から大動脈弁を通り全身に拍出されるのです。
そして、弁膜症とは、各々の弁がうまく機能を果たせなくなった状態ということですから、一方向弁がうまく機能を果たせな状態とは、『(狭窄して)うまく開かない』か、『うまく閉じなくて、送り出した血液が戻ってきてしまい、逆流をきたす』ということになります。
以上より、弁膜症には、『狭窄症』・『閉鎖不全症(逆流症)』があるのです。
そして、各々の弁にそれぞれの機能不全があります。
ですから、例えば、僧帽弁では、『僧帽弁狭窄症』と『僧帽弁閉鎖不全症』があります。
これは全ての弁で言えることです。
これが弁膜症です。
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