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第1445回:認知症になりたくない!

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第1445回:認知症になりたくない!

こんにちは。

船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。

 


さて今回は、認知症のお話です。

厚生労働省の発表によると、2012年の時点で認知症の患者数は462万人おり、団塊世代が後期高齢者の仲間入りをする2025年には700万人を超える見通しだそうです。

そして、これに認知症予備軍とされる軽度認知障害患者を加えると、その数はなんと1300万人

つまり近い将来、国民の10人に1人が認知症とその予備軍となると予想されているのです。

ですから、『いかに認知症を予防していくか?』ということがとても大事になっていきます。

 

そこで一つのキーワード。

みなさん、認知予備力という言葉をご存知ですか?

そもそも認知症は、脳内の神経細胞の一部がアルツハイマー病などの原因により脱落していくことにより、これまで出来ていた神経細胞同士の情報伝達(ネットワーク)が不可能になって起こります。

そしてこのネットワークを保持する力を認知予備力と言います。

ですから、認知予備力の高い人は、より多くのネットワークが脳内に存在しますので、一部の神経細胞が脱落したとしても、他のネットワークを使って脳内の情報伝達を可能にするのです。

つまり、認知症になりにくくなる訳です。

 

ですから、このネットワークを日頃から鍛えておくことが認知症予防につながる訳です!

では、何をすれば認知予備力を上げることが出来るのか?

 

認知予備力を上げるには、当然のことながら日頃から『頭を使う』ということが大事なようです。

昔から我々は経験的に頭を使っていると認知症にならないと言っていたのが、最近では科学的に証明されつつあります。

 

例えば、5年間にわたりニューヨークの75歳以上の方を追跡調査した研究によると、日頃から新聞や雑誌を良く読んでいる人は何もしないで過ごしている人に比べてアルツハイマー病になる割合は3分の2に減ったそうです。

 

そして、さらにもっとすごいことに、チェスなどの頭を使うゲームをする人やクロスワードパズルを解くのが好きな人は、何もしない人に比べてアルツハイマー病になる割合は、なんと4分の1までに減ったそうです。

 

上記のように、チェスをする人が認知症のリスクがかなり減少したということからも言えるようですが、、、、

認知予備力の強化には、、、、

チェスや将棋をする際に必要な相手の心理を読む『人との駆け引き』が効果的なようです。

 

そして、さらに有効なのは、社交ダンスやゴルフのような有酸素運動に『駆け引き要素』が加味されたもののようで、このような運動刺激が認知予備力をより鍛えることも明らかになっているようです。

 

ということは、余暇にゴルフや将棋を楽しむことは、認知症予防にはうってつけといえますね。

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