いちかわクリニック

いちかわクリニック

第1647回:院長ブログ血液サラサラの薬(抗凝固薬)とは? ~ワルファリン・DOACの違いと服用時の注意点~:

BLOG

BLOG
ブログ

第1647回:院長ブログ血液サラサラの薬(抗凝固薬)とは? ~ワルファリン・DOACの違いと服用時の注意点~:

この記事でわかること

✅ 抗凝固薬とは何か

✅ どんな病気で使われるのか

✅ ワルファリンとDOACの違い

✅ 服用中の注意点


抗凝固薬とは?

抗凝固薬は、血液を「必要以上に固まりにくくする」ことで、血栓(血のかたまり)ができるのを防ぐ薬です。

一般的に「血液サラサラの薬」と呼ばれますが、実際に血液がサラサラになるわけではありません。

血液が固まる仕組み(凝固)を抑えることで、脳梗塞や肺塞栓症などを予防します。

 

 

 

 

 

 

【図1:抗凝固薬が働く仕組み】


どんな病気で使われるの?

抗凝固薬は次のような病気で使用されます。

  • 心房細動
  • 深部静脈血栓症(DVT)
  • 肺塞栓症
  • 人工弁置換術後(主にワルファリン)
  • 一部の血栓症

血栓ができやすい状態では、再発予防として長期間服用することもあります。


ワルファリンとDOACの違い

現在よく使われる抗凝固薬には、大きく分けてワルファリンと**DOAC(直接経口抗凝固薬)**があります。

ワルファリン DOAC
長年使用されている薬 比較的新しい薬
定期的なPT-INR測定が必要 通常は定期的な凝固検査は不要
ビタミンKを多く含む食品の影響を受ける 食事の影響は比較的少ない
一部の人工弁では第一選択 多くの非弁膜症性心房細動で第一選択

※DOACにはアピキサバン、リバーロキサバン、エドキサバン、ダビガトランなどがあります。

 

 

 

 

 

 

【図2:ワルファリンとDOACの比較】


飲み忘れたら?

抗凝固薬は、自己判断で中止したり、まとめて飲んだりしてはいけません。

飲み忘れた場合の対応は薬剤によって異なるため、添付文書や処方医・薬剤師の指示に従ってください。

不明な場合は、医療機関または薬局へ相談しましょう。


服用中の注意点

抗凝固薬では、出血しやすくなることが最も重要な注意点です。

次のような症状がある場合は、早めに受診してください。

  • 血尿
  • 黒い便(タール便)
  • 吐血・血痰
  • 止まりにくい出血
  • 頭を強く打った後
  • 強い腹痛や激しい頭痛

また、他院を受診する際や歯科治療を受ける際には、抗凝固薬を服用していることを必ず伝えましょう。


自己判断で中止しないことが大切

「出血が心配だから」と自己判断で中止すると、血栓ができるリスクが高まり、脳梗塞や肺塞栓症などの重大な病気につながることがあります。

服用方法の変更や中止は、必ず医師と相談して決めましょう。


当院の考え方

抗凝固薬は、正しく服用することで血栓症を予防できる非常に重要な薬です。

当院では、患者さんの年齢や腎機能、出血リスク、生活スタイルなどを考慮し、一人ひとりに適した薬剤を選択しています。


まとめ

✅ 抗凝固薬は血栓を予防する薬

✅ 心房細動や深部静脈血栓症、肺塞栓症などで使用される

✅ ワルファリンとDOACには特徴の違いがある

✅ 自己判断で中止せず、出血症状には注意する


当院からのメッセージ

抗凝固薬は「飲み続けること」が治療の一部です。

服用方法や副作用について不安がある場合は、自己判断せずお気軽にご相談ください。


院長のワンポイントアドバイス

抗凝固薬は「血栓を防ぐメリット」と「出血のリスク」のバランスを考えて使用する薬です。

定期的な受診を続け、気になる症状があれば早めに相談することが、安全に治療を続けるためのポイントです。


あわせて読みたい

  • 心房細動とは?
  • 深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)とは?
  • 肺塞栓症とは?
  • Dダイマーとは?
  • 脳梗塞の予防について

次回予告

ワルファリン内服中に気を付ける食べ物とは?

~納豆は本当にダメ?ビタミンKとの関係や、食事で気を付けたいポイントをわかりやすく解説します。

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ

初診ネット受付はこちら