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第1428回:歩くと足が痛いなら整形外科?

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第1428回:歩くと足が痛いなら整形外科?

こんにちは。

船橋駅前の内科・循環器(心臓血管)内科・糖尿病内科『いちかわクリニック』院長の市川です。

 


みなさん、足が痛かったら何処に行きますか?

大体の方は整形外科ですね。

 

それはそれで正解です。

 

でも、足は骨と筋肉と神経に加えてもう一つの大事なものがあります。

 

それが血管です。

 

そして、足の血管が原因の病気があります。

それが、閉塞性動脈硬化症です。

 

この病気は、我々循環器専門医の得意分野であり、日々整形外科の先生方から上記を疑われ診察依頼をいただきます。

 

閉塞性動脈硬化症とは、足の血管の動脈硬化が進行し、血管が細くなる、もしくは詰まることによって、足が十分な血流が保てなくなる病気です。

ですから、血液の流れが悪いため、重症となると足が壊死(腐る)をして切断しなければならない場合もあります。

 

では、どんな症状なのでしょう?

初期は、動いていない安静時には何も症状はありません。

足を栄養する血管は動脈硬化で狭くなっており、栄養は少なめですがそれでも十分なわけです。

しかし、歩いたりすると当然足はたくさんの栄養を必要とするため、相対的に栄養不足に陥り、その結果、人は足に症状を自覚します。

 

代表的なものとして、「間歇性跛行」と言われるものがあります。

これは、歩いていると下肢(特にふくらはぎ)に疲れ、だるさ、痛みなどの症状が起こり、歩行が困難になり立ち止まるというものです。

当然、立ち止まれば足は栄養を徐々に必要としなくなりますから、症状も徐々に数分で改善します。

そしてまた歩けるようになりますが、歩いているとまた同じ症状が出ます。

 

さらに進行すると、動脈硬化が進行し血流がかなり少なくなりますので、何もしていない安静時にも栄養が来ていないことによる症状が出ます。

つまり、安静時にしびれや痛みを足先からふくらはぎにかけて感じます。

さらにこの頃になると足先は血流不足から冷たくなり、紫に変色したり、壊死して黒くなったりします。

こうなる前に、適切な診断と治療が必要です。

 

血管は全身を巡ってます。

ですから、動脈硬化の症状は何処にでてもおかしくないのですね。

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